| 化学 理論編 045 |
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イオン結晶中では,陽イオンと陰イオンとが静電気的な引力によって強く結合している。そのイオン結合よりも,水和による安定化の効果が大きい場合にイオン結晶は溶解する。イオン結晶でもイオン結合の強さが大きい炭酸カルシウムCaCO3や硫酸バリウムBaSO4などは,水に溶けにくい。
●極性分子溶解 ()非電解質0溶解 非電解質であるスクロース(ショ糖)C12H22O1やエタノールC2HOHなどの分子は,塩化ナトリウムのように水中で電離しないが,水によく溶けるのはなぜか。スクロース分子1個には,極性のあるヒドロキシ基OHが8個もあり(図2),水分子との間に水素結合が生じて水和されるので,水に溶けやすい。ヒドロキシ基-OHのように,極性があり水和されやすい部分を親水基という。 一方,エチル基C2Hのように極性がなく水和されにくい部分を疎水基という。 0エタノールC2HOHでは,エチル基C2H一は疎水基であるが,ヒドロキシ基-OHが親水基であるので水に溶ける。アルコールでは炭素原子の数が多くなるほど,疎水基の影響が強くなるので水に溶けにくくなる(Vol.2p.141)。 一般に,親水基をもつ分子や極性の大きな分子は,水分子と静電気的な引力で結び付くので,水に溶けやすいものが多い。 水分子 スクロース CH2OH CH2OH CH2OH H OH OH H スクロースの構造式 ▲図2スクロースの水和スクロース分子は一OHを多数もち,水和されながら拡散していく。水分子自身も水素結合で引き合いながら熱運動している。なお太い線で表された結合は,紙面の手前側にあることを示す(Vol.2p.217)。 分子結晶溶解 ()塩化水素溶解 極性分子の中には,イオンとなって溶解するものもある。塩化水素HCIは共有結合で結びついた分子であるが,極性が強く,水中でH+とCIに電離して溶解する。これらのイオンは水和によって安定化されるため,HCIは水によく溶ける。 : dissolution : solute : solvent : solution : : hydration solvationhydroxy group hydrophilic group hydrophobic group 45 |